官禄宮の火星が表すもの
官禄宮の火星(かせい)、つまり事業宮の火星を持つ人は、職場で動きが早く、始まりに強く、短い時間で道を切り開けます。最前線に向く一方、守りには苦労し、爆発力を使いすぎると評価も下がります。
官禄宮の火は、どの主星と組むか
火星が官禄宮で貪狼星(どんろうせい)と同じ宮に入ると、仕事の位置に火貪が落ちた形です。『紫微斗数全書』巻四の官禄を論じる箇所に「貪狼入廟遇火鈴、武職掌大権」とあり、貪狼星が「廟」に入り火星・鈴星(れいせい)に出会えば、武職の分野で大きな権限を握るという意味です。当サイトでは、仕事で突然のチャンスや突破があると読みます。七殺星(しちさつせい)や破軍星(はぐんせい)と同じ宮なら、創業、火消し、営業の追い込みに向きますが、上司や同僚とも正面からぶつかりやすくなります。天機星(てんきせい)や天梁星(てんりょうせい)と同じ宮なら、頭を使う仕事に短気な性格が加わり、アイデアは多いものの辛抱が足りません。
火星の輝度が高ければ、勢いが実績に変わりやすく、陥地なら、忙しい割に成果が安定しません。仕事を選ぶときは、肩書きよりも、明確な期限と成果があるかが大切です。
立ち上げは、あなたの強みです
新規プロジェクト、新しい市場、火消しの任務のどれにも、すぐ取りかかれます。誰かが先に動く必要がある場所で、あなたの価値は最も高く、目にも留まりやすいのですが、前提として記録を残しておかないと、功績が他人のものになりがちです。
時間をかけて丁寧に仕上げるリズムには耐えられず、進み具合があり、変化のある仕事を好みます。こうしたポジションでは生き生きとし、長く続けることもできます。
火が燃え尽きれば、担当が替わる
出だしは猛烈で、あとは放置します。物事を押し上げたら辛抱がなくなり、仕上げは他の人に引き継がれがちで、続くうちに三日坊主だと言われます。
その場で人を怒らせることもあります。会議で言い方が早く重すぎて、事は進んでも、人の記憶に残り、あとで協力するときに一回り遠回りになります。
仕上げを自分のスケジュールに入れる
物事を始めるとき、誰がいつ収めるかを決めておきます。自分で収められない部分は、先に引き受けないことです。
話す前に三秒数えます。重い一言を減らせば、その後あなたを妨げる人が一人減ります。
官禄宮の火星、鈴星か地劫星が命宮に入ることもあります
火星が官禄宮のとき、命宮はちょうど火星の三合の位置にあります。申・子・辰年生まれなら、鈴星(れいせい)が決まって命宮に入ります。仕事では突き進むのに、あなた自身は口数が少なく黙っていて、同僚には冷たく見えがちですが、実は力をすべて仕事に注いでいるだけです。巳・酉・丑年生まれなら、地劫星(ちこうせい)が命宮に入ります。仕事に熱は入るのに、計画が途中で断ち切られやすいので、それぞれの段階でまず成果を残しておくことを覚えましょう。
主星が紫微星(しびせい)で火星が加わると、主導したい気持ちが強く、引き継いだとたんに全部組み直したくなります。主星が武曲星(ぶごくせい)なら、せっかちさは数字と成果に向かい、成績はよいものの、自分にもかなり厳しくなります。
仕事で擎羊星・陀羅星・化忌に出会うとき
擎羊星(けいようせい)が同じ宮にあると、問題の処理が速く容赦がないので、火消し役に向いていますが、会議で人と正面からぶつかりやすくもなります。陀羅星(だらせい)が同じ宮にあると、急ぎたいのに手順はあいにく遅く、決裁や返事を待っているときにいちばんかっとなります。
火星が官禄宮の主星の化忌(かき)に出会うと、仕事で止まっていることについて、最初に浮かぶのは別の道で回り込むことです。まず誰のところで止まっているのかを突き止め、その人に何が必要かを直接聞きましょう。
官禄宮に火星が単独で入るとき、海外で働くべきか
官禄宮に火星がひとつだけあり、じっとしているほうがいい、外へ出ないほうがいいと言われたけれど、自分は海外で働きたいという人がいます。官禄宮に主星がないときは、向かいの夫妻宮の主星を借りて一緒に読みます。火星が示しているのは、仕事のリズムがせっかちで、物事の立ち上げに向いているということだけです。じっとしていることがあなたに合うとは限らず、あなたに必要なのは手ごたえのある環境です。現実的なのは、まず短期間外へ出られる機会を探すことです。海外赴任でも交換派遣でも短期のプロジェクトでもかまいません。半年行って向こうでの自分のリズムを確かめてから、長く行くかどうかを決めましょう。