命宮の鈴星が表すもの
鈴星(れいせい)が命宮にある人は、物事に向かうとき最初の動きが「くすぶる」です。その場で爆発せず、心の中に長く残し、ある日一度にすべて精算します。鈴星は六煞星の一つで、『紫微斗数全書』巻一には「値人身命者、性格亦沉吟」(人の身宮・命宮に入れば、性格もまた物思いに沈みがちになる)とあります。日常に置き換えると、たいていは耐え忍ぶ、記憶力がよい、火を内に隠す、という形です。煞星だからといって必ず凶とは限らず、やはり輝度と同宮する主星を見ます。
鈴星(れいせい)は生まれ年の地支と生まれた時刻で配置され、十二支のどこにも入る可能性があります。当サイトの命盤の輝度では、寅・午・戌が「廟」、丑・巳・酉が「得地」、卯・未・亥が「利益」、子・辰・申が「陥」です。
古書の厳しい言葉は、条件を見て読む
古書の鈴星への評は重めで、『紫微斗数全書』巻三は「性毒」と言い、巻一は「此星大殺将」(この星は大いなる殺将)と言います。この火が外に表れず、手を出すときは重い、ということです。実際に命盤を読むときは、まず同宮する主星を見ます。貪狼星(どんろうせい)と同宮すれば、巻一に「若与貪狼会、指日立辺庭」(もし貪狼と会えば、近いうちに辺境で功を立てる)とあり、巻二にも「貪鈴並守、将相之名」(貪狼と鈴星がともに守れば、将相の名がある)とありますが、注では辰・戌・丑・未と子の宮に命宮があり、戊・己年生まれの場合だけが合格だと明記しています。廉貞星(れんていせい)や巨門星(こもんせい)と同宮すれば、心の中の不満や計算が重くなります。天同星(てんどうせい)、天梁星(てんりょうせい)、太陰星(たいいんせい)と同宮すれば、たいていは口数が少なく、感情を深く隠すだけです。
鈴星が廟旺の地にあれば、この忍耐は持久力や知略に変わります。陥の地にあると、内にこもったものが恨みに変わりやすくなります。命宮に主星がないときは、対宮の遷移宮の主星を借りて一緒に見ます。
その場では言わず、心に覚えている
その場で態度を変えることはあまりなく、まず我慢して、事を心の中に置いておきます。周りは何ともないと思っていても、実はあなたはもうその一件を記していて、そのときの表情や場面まで覚えています。
持久力は他の人より強く、同じ件を長く耐え、強いストレスにも崩れにくいほうです。長期の任務や、粘りの求められるポジションがあなたに向きます。ただ、耐えられるからといって、物事は処理しなければ残ります。
小さな火が長くくすぶると、一度に爆発する
普段は「大丈夫」と言い続け、本当に耐えられなくなってから話すので、その重さは相手を驚かせ、あなた自身もつらくなります。
貸し借りの記録が整理されていないのも同じです。誰が何を言ったかを覚えているのに、話し合ったことがなく、相手は自分が何を負っているのか知らず、あなたが冷たいと感じるだけで、関係がゆっくり固まっていきます。
火があるなら早めに言い、まとめて精算しない
不快なことは一言伝えます。三度目まで待つ必要はありません。早く言えば重さは軽く、相手も直す余裕があります。
記憶力は大事なことに使います。細部を覚えていられるのは能力ですが、他人の誤りの棚卸しに使うと負担になり、夜中に考えているのは、たいていそのことです。
命宮の鈴星、生まれた時刻で輝度が分かります
鈴星の輝度は生まれた時刻で確かめられます。寅・午・戌年生まれなら、卯・未・亥の刻に生まれると鈴星は廟、丑・巳・酉の刻なら陥です。それ以外の年に生まれた人は、子・辰・申の刻なら廟、寅・午・戌の刻なら陥です。廟の鈴星が命宮にあると、こらえる力があり、考えも深くなります。陥のときは、こらえたものが心の中の恨みに変わりやすくなります。
鈴星と地劫星(ちこうせい)は決して同じ宮に入りません。寅・午・戌年生まれなら、地劫星は財帛宮に入って命宮を照らします。それ以外の年に生まれた人は、地劫星が命宮のすぐ隣の父母宮に入ります。前者はお金の計画が空振りしやすく、後者は親や上司と決めたことがよく覆されます。どちらの場合も、あなたはまず飲み込むのが習慣です。
命宮の鈴星に擎羊星・陀羅星・化忌が重なるとき
擎羊星(けいようせい)が同じ宮にあると、くすぶる火に刃が加わり、ふだんは黙っているのに、限界に達すると一度できれいに断ち切ってしまい、あとから戻るのは難しくなります。陀羅星(だらせい)が同じ宮にあると、くすぶりに先延ばしが加わり、ひとつのことを何年も心にしまって、そもそもなぜ不愉快だったのか自分でも忘れてしまいます。
鈴星が命宮の主星の化忌(かき)に出会うと、特に気にかけているその一件を口に出そうとせず、心の中で何度も考えるだけになります。信頼できる人をひとり選んで一度話してみてください。話したあとは、その件の重さがたいてい半分になります。
命宮に主星がなく陥の鈴星があると、とても悪いのか
命宮に主星がなく陥の鈴星だけがあり、これまでずっと挫折続きだと感じ、命盤がとても悪いのではと心配する人がいます。命宮に主星がないときは、向かいの遷移宮の主星を借りて一緒に読みます。鈴星はあなたに、こらえる力と胸に物をしまう性格を加えるだけで、陥というのは、そのこらえがくすぶって感情になりやすいという意味です。命が悪いということではありません。挫折感の強い人は、うまくいかないことを全部自分の中にしまっていることが多いのです。毎週ひとつ、うまくいかなかったことを人に話してみましょう。話すときは出来事だけを伝え、自分を評価しないこと。そのうちに、多くのことが実はあなたの問題ではなかったと気づくはずです。