命宮の天馬
天馬星(てんませい)が命宮に入る人は、じっとしていられません。動く、環境を変える、外へ出ていく。同じ場所に長くいると息が詰まります。前へ進む力が持ち味で、弱点は何度も走り出してしまい、積み上がらないことです。天馬星は寅・申・巳・亥の四つの宮にしか入りません。紫微斗数ではこの四つの宮を「四馬の地」と呼び、天馬星が命宮に入る人の命宮は必ずこのいずれかになります。
前へ押し出す力があります
学校、街、仕事、人付き合い。あなたはこれまで何度も環境を変えてきたはずです。変わるたびに人より早く慣れるのは、自分を一から適応させなければならなかったからで、先の見えなさにも耐えられるからです。
変わらない毎日はあまり受け入れられません。同じ道、同じ手順、同じ会話が長く続くと、何かを変えようとし始めます。道を一本変えるだけでも構いません。
何度も走り出して、積み上がらない
変えるのが身軽すぎて、行き詰まるとすぐ変えたくなります。持ち出せるところまで仕上げないまま、多くの場所を回っても、身につく力はあまり増えません。
物事がうまくいかない、人間関係に疲れる、プレッシャーが大きい。そんなとき環境を変えれば一時的に楽になりますが、同じ問題が新しい場所でまた出てきます。
予定を詰め込みすぎて次の目的地ばかり追い、振り返る時間がありません。多くの場所を歩いても、覚えていることは少なくなります。
動くなら向きを決める
動く前に、今回の目的を書き出してみましょう。何を得るのか、何を学ぶのか、何を残すのか。テーマがあれば、動くことが流されることにはなりません。
動いたあとに、積み上がるものを一つ残します。作品、人脈、人に話せる成果などです。
止まるべきときは止まれるようにします。「変えたい」が、毎回離れるための理由にならないようにしましょう。
命宮の天馬星、同じ宮の主星がどこへ動くかを決めます
天馬星は寅・申・巳・亥にしか入らないので、天馬星が命宮にある人は、命宮もこの四つの地支のどれかにあり、同じ宮に座る主星の範囲も絞られます。寅・申なら、紫微星(しびせい)と天府星(てんぷせい)、天機星(てんきせい)と太陰星(たいいんせい)、太陽星(たいようせい)と巨門星(こもんせい)、武曲星(ぶごくせい)と天相星(てんそうせい)、天同星(てんどうせい)と天梁星(てんりょうせい)の組み合わせがありえます。巳・亥なら、紫微星と七殺星(しちさつせい)、廉貞星(れんていせい)と貪狼星(どんろうせい)、武曲星と破軍星(はぐんせい)の組み合わせ、あるいは天機星、太陰星、天府星などが単独で座ります。
主星が、この推進力の向かう先を決めます。天機星・太陰星と同じ宮なら、動くのは頭と住まいで、学ぶ方向をよく変え、引っ越しも多くなります。武曲星・破軍星と同じ宮なら、動くのは仕事で、一からやり直す回数が人より多くなります。紫微星・天府星と同じ宮なら、動きたい気持ちはあっても、先に退路を整えてから出発します。
命宮の天馬星に陀羅・地空・化忌が重なるとき
陀羅星(だらせい)が天馬星と同じ宮にあると、命理では折足馬(せっそくば、足を折った馬)と呼びます。陀羅星は寅・申・巳・亥ではどれも陥で、行きたいのに、手続きや家の事情や自分の迷いにいつも足止めされ、計画が延びに延びます。地空星(ちくうせい)が同じ宮にあると、移動はたいていひとつの思いつきから始まり、着いてから想像と違うと気づき、また次の行き先を探します。
化忌(かき)が命宮の主星につくと、行き詰まるとすぐ場所を変えたくなり、変えたあとも同じことがついてきます。次に変えたくなったら、まずその場でその問題を半分まで片づけてから、行くかどうかを決めましょう。半分片づいた問題は、次の場所まではついてきにくくなります。
命宮に天馬星があり、太陰星が化忌なのは良いことなのか
命宮が太陰星と天馬星で、しかも太陰星が化忌になっている人が、この命は良いのかと尋ねることがあります。太陰星と天馬星が同じ宮にあるのは、心が細やかで、引っ越しが多く、よその土地で伸びやすい組み合わせです。化忌は、家族や住まいやお金のことをとくに気にかけさせ、外を飛び回りながら家のことを心配している、という形になりがちです。これは悪い命ではなく、あなたの動きがいつも心配事を連れているということです。引っ越しや遠出の前に、家で頼んでおくべきことを先に片づけておけば、外で思い切り動けます。