紫微家

命宮の化禄とは

命宮に化禄(かろく)が入る人は、資源や機会が近づいてきやすく、人が手を貸してくれ、あなた自身も自分のために力を使います。禄は扉が開いたようなもので、貯金が勝手に降ってくるわけではありません。玄関まで届いたものを受け取るか、受け取ってどう使うかが、この宮で見るところです。ここで述べているのは、生まれ年の天干によってある星が化禄となり、その星がちょうど命宮に入っている場合です。

紫微天府疾厄壬寅太陰財帛癸卯貪狼子女甲辰巨門夫妻乙巳廉貞天相兄弟丙午七殺父母戊申天同福徳己酉武曲田宅庚戌太陽官禄辛亥破軍奴僕壬子天機遷移身癸丑天梁旺禄命宮丁未水二局命主 武曲 身主 火星陽女
サンプル命盤:天梁化禄が命宮に入る例(あなたの命盤ではありません)

あなた自身が、資源の入口になる

行列で譲ってくれる人がいる、新しい輪で先に名前を覚えてくれる人がいる、教えを請うことも気後れしにくい。誰からも好かれると言うほどではなくとも、親しみやすい雰囲気が強く、周りの人が自然と手を差し伸べてくれるのです。

自分のためにお金を使うことも厭いません。ほどよい服を着る、口に合うものを食べる、通勤の苦労を減らす。あなたが力を注ぐところが、あとでうまくいく方向になることが多いのです。

扉は開いても、力を出さない

日々が楽すぎると、人は緩みやすくなります。履歴書を直してくれる人がいる、先に覚えてくれる人がいるので、いざという時に自分で踏ん張る力が鍛えられません。友人のおごり、上司の少し多めの目配りを受け取るのは早く、お返しは遅くなります。

世話をされ続けると、期待も大きくなり、ある日人が譲ってくれなくなると、損をしたと感じます。

機会を、自分の力に換える

助けを受けるたびに、自分にしか積み上げられないものをひとつ補います。技能、作品、人脈です。

好意を受けたら、ひとことか一度、お返しすることを忘れないでください。禄はもともと、行き来するものです。誰かが一度教えてくれたら、その方法を身につけ、誰かが機会をくれたら、成果を出します。ある日誰も助けてくれなくなっても、手元に残るものがあります。

太陽星・巨門星・天機星の化禄が命宮に入るときの違い

庚年生まれで太陽星(たいようせい)が化禄となって命宮に入ると、あなたの禄は表に出ることから生まれます。人のために前に立つ、壇上に上がる、物事を引き受ける。評判が先に扉を開いてくれます。太陽星は卯で廟、寅・辰・巳・午で旺となり、光が十分なので、人前での働きに対する見返りがはっきり返ってきます。亥・子では陥となり、同じ力を使っても見返りは遅れがちです。まず裏方で土台を厚くしておくのが向いています。

辛年生まれで巨門星(こもんせい)が化禄となって命宮に入ると、資源は言葉から生まれます。講師、相談、営業など、あなたが口を開くと耳を傾ける人がいます。巨門星は寅・卯・申・酉で廟となり、筋道立てて話せます。辰・戌では陥となり、言葉が多いと誤解されやすくなります。ただ、辰・戌の巨門星が命宮にあり、しかも辛年生まれの場合は『紫微斗数全書』巻二がわざわざ取り上げている形で、陥の位置でも化禄によって話がまとまり、道が開けます。煞星(さっせい、凶星のこと)が加わると、この見方は成り立ちません。

乙年生まれで天機星(てんきせい)が化禄となって命宮に入ると、禄は頭の働きにあります。アイデアが多く、やり方や進路を変えることが人よりうまくいきやすいです。天機星は子・午で廟、卯・酉で旺となり、思いついたことを形にできます。丑・未では陥となり、考えがころころ変わるので、まずひとつやり遂げてから次に移ってください。

命宮の化禄に地空・地劫、擎羊・陀羅、化忌が重なるとき

地空星(ちくうせい)・地劫星(ちこうせい)が化禄と一緒に命宮に入ると、機会が次々にやって来る一方で、あなたも次々に手放してしまいます。アイデアは多くても、実際に形になるものは少なめです。擎羊星(けいようせい)が同じ宮にあると、資源は競って手に入れることが多く、手に入る代わりに、その過程で人とぶつかりやすくなります。

化禄と禄存星(ろくぞんせい)が一緒に命宮に入る形を双禄と呼び、資源がもっとも厚くなります。禄存星の両隣には必ず擎羊星と陀羅星(だらせい)があるので、双禄が命宮に入ると、必ず擎羊星と陀羅星に挟まれます。片方は急かし、片方は引き止める。恩恵が多いぶん、決めるときの綱引きも多くなります。

生年の化禄と化忌は、甲・丙・丁・戊・庚・壬の六つの年干では、同じ宮に入ることも、向かい合って衝突することもありません。乙年生まれで天機星と太陰星(たいいんせい)が寅・申で一緒に命宮に入ると、天機星の化禄と太陰星の化忌が同じ宮に入ります。アイデアがすぐに浮かぶ一方で、手放せない気がかりもずっと抱えています。二つは同時に起こり、打ち消し合うことはありません。

命宮に化禄があるのに、話すと角が立つ

占い師に「命宮に巨門星の化禄があるから、話す力で食べていける」と言われたのに、自分では話すたびに角が立っている気がする、という人がいます。この二つは矛盾しません。化禄が示すのは、あなたの話に耳を傾ける人がいて、話せば見返りがあるということで、どの言葉も耳に心地よいという意味ではありません。巨門星はもともと根拠を問いただし、穴を指摘したがる星で、化禄によってその声がより遠くまで届きます。良い言葉も厳しい言葉も同じです。話す前に伝えたいことを三つに書き出し、指摘は人のいないところで伝えてください。そうすれば話す力は収入になり、わだかまりにはなりません。