地劫星(ちこうせい)とは:紫微斗数での意味と入る宮ごとの読み方
同じ星でも、どの宮に入るか、どの星と組むかで意味が変わります。星一つだけで吉凶は決められません。
地劫星(ちこうせい)は紫微斗数の六煞星の一つで、奪われる、すり減る、思わぬ出費、あと一歩でふいになることをつかさどります。地空星(ちくうせい)が計画が頭の中で止まる側なら、地劫星は一度手にしたものが欠けていく側です。
地劫星は「一部欠ける」のであって、すべてなくなるわけではない
地劫星が最もよく現れるのは物事の終盤です。契約の残金、プロジェクトの最後のひと踏ん張り、付き合いで時間とお金が持っていかれる、機材が壊れる、予定が延期になる。この星が描いているのは、その宮の資源が手を通り過ぎるのが速いということなので、防衛線は物事が起きる前に張っておきます。
地劫星と地空星はどちらも生まれた時刻で配置されます。亥の宮を子の刻とし、地劫星は時計回りに生まれた時刻まで数え、地空星は反時計回りに数えます。ですから子の刻生まれなら二つとも亥の宮に、午の刻生まれなら二つとも巳の宮に入り、それ以外の時刻では別々の宮に分かれます。二つの違いはタイミングにあります。地空星は手に入る前に空になり、地劫星は手にし、やり遂げ、尽くしたあとで、抜き取られるか自分で使い果たします。同じ宮にあれば、空想とすり減りが同じ一つの事に重なり、離れていれば、一つの宮は空回りし、もう一つの宮は手を通り過ぎていきます。
損切りをして、取り返そうとしない
地劫星の長所は損失に敏感なことで、どこから漏れるかを人より早く見抜きます。この敏感さは事前に使うことです。範囲、上限額、撤退のタイミングを、手をつける前に書いておきます。リスク管理、プロジェクトの締めくくり、減価償却を計算できる商売などに生かせます。
使い方を誤ると、「奪われる」ことを自分の運命だと思い込み、一度抜き取られただけで自分には持つ資格がないと感じたり、次のお金で急いで穴埋めしようとしたりします。損失の上限を先に決めておき、すでに欠けた分を取り返そうとしないことです。
仕事における地劫星
仕事では、地劫星はプロジェクトの終盤、設備や消耗品、契約の追加、残業しても地位につながらないといった場面によく現れます。段階ごとに検収する、代金を受け取ってから範囲を広げる、機材の保険と減価償却をコストに入れる。こうしたやり方が地劫星には特によく効きます。
いちばん損をしやすいのは、口約束、現場での範囲追加、最後までやってから精算方法を話し合うことです。地劫星そのものは四化しません。大限や流年が地劫星のある官禄宮や財帛宮に巡ってきたら、範囲、残金、消耗品を点検する時期で、一つの肩書きや一つの取引先に全財産を賭けないことです。その宮に化忌が入れば、すり減りの後始末がいっそう必要になり、化禄が入れば、入ってくるお金と漏れていくお金が同時に増えることがあります。
恋愛・人間関係における地劫星
友人の間では、地劫星の人はよく先にお金を立て替え、後始末を引き受け、あとで勘定が合わなくなる役回りになります。深く付き合う価値があるのは、割り勘を受け入れ、先に上限を口にし、あなたが誰かの保証人になろうとしたら止めてくれる友人です。
恋愛では、尽くしすぎる、共同の口座からお金が漏れる、計画が最後の一歩で覆る、といったことが地劫星と関係します。大切に思う気持ちは口に出し、共同の出費の上限も書いておきます。どの尽くし方がもともとこの関係に属していないのかを見極めるほうが、また立て替えるより確かです。
地劫星によくある読み違い
いちばんよく聞くのは、地劫星があれば必ずお金を失い、何も残らないという話です。地劫星が描くのは手を通り過ぎることとすり減ることで、早めに防衛線を張る人はちゃんと残せます。防衛線のない人は、吉星がいくつあっても漏れていきます。
地劫星と地空星を同じ星だと思う人もいます。各宮を読むときは、この宮で欠けているのはまだ実行していない考えなのか、それともすでに注いだ分なのかを問いかけてください。前者なら地空星寄り、後者なら地劫星寄りです。
地劫星があれば何にも手を出すな、と思う人もいます。手を出すべきなのは、損切りができ、分割でき、引き返せ、確かめられることです。つかみどころのない約束や、新しい借金で古い借金を埋めることこそ、地劫星にとっていちばん高くつく使い方です。
十二宮別に見る、地劫星で欠けるもの
命宮なら人が消耗しやすく、物事の終盤で一部欠けます。財帛宮ならお金が手を通り過ぎ、付き合いで出費がかさみます。官禄宮ならキャリアに転機が多く、手柄が最後のひと踏ん張りで届きません。奴僕宮なら友人の出入りがあり、立て替えたお金が戻りません。疾厄宮なら体力が突然切れ、田宅宮なら住まいがよく変わり、敷金や修繕で出費がかさみます。夫妻宮なら恋愛に離れたり近づいたりがよくあり、子女宮なら年下の人の進む道があなたの段取りどおりにならないことが多くなります。
大限や流年が地劫星のある宮に巡ってくると、その宮はすり減りと損切りのリズムに入ります。まず上限を書いておくことです。