福徳宮の天府
福徳宮の天府星を持つ人は、心の中がめったに空っぽになりません。寝る前には、貯金、健康、家族、明日のことを、ひとつずつ確かめていく習慣があります。落ち着いて見えても、心は休まず点検を続けています。
ひとりでいるとき、頭の中で棚卸しをしている
ひとりの時間も退屈しにくく、頭が勝手に予定を組み、まだやっていないことや、いつ処理すべきかを考えています。計画があることが、あなたの安心です。
楽しみ方は実質的で、おいしいもの、よく眠れること、家の心地よさです。にぎやかな場にも対応できますが、本当に元気を取り戻すのは、安定した日常です。『紫微斗数全書』巻四は福徳宮について「天府安静享福」と述べています。天府星は静かに福を享受する、という意味です。武曲星(ぶごくせい)と同宮なら、若いころは苦労が多く、中年以降に安楽になります。廉貞星(れんていせい)と同宮なら「身安心忙」と書かれ、体は安らかでも心は忙しく、内面の欲求と、平凡では満たされない思いが強めになります。
棚卸しが不安に変わる
横になってからも計算して、考えるほど眠れなくなります。お金で安心を買おうとして、保険に入り、物をため込み、さらに貯めて、数字は増えても心は張りつめたままです。
人の基準で自分を測ると、貯金が足りない、暮らしがもっと良くあるべきだ、と感じます。友人が家を買った、車を替えたと聞けば、口では「おめでとう」と言いながら、家に帰ると自分の帳簿を計算し直します。
終わりの時間を決める
夜9時以降は口座を見ないようにし、心配事は紙に書いて、翌朝に回します。毎日、お金を計算しない時間を少し作ります。散歩でもお茶でも構いません。
安心は積み重ねでもたらされるとともに、「もう十分」と認めることでも得られます。あなたの手元にあるものは、思っているより多いはずです。ときには純粋に楽しむためにお金を使いましょう。おいしい食事をする、いい宿に一泊する。理由を探す必要はありません。
福徳宮の天府星、明るさが心の落ち着きを決めます
天府星は丑・未で単独なら廟で、心の土台が安定していて、やることが多くても、どれを後回しにしてよいかがわかっています。巳・亥で単独なら得地どまりで、点検好きなのは同じでも、貯えも準備も足りない気がして、心のゆとりが少し減ります。
紫微星(しびせい)と天府星が寅にあれば天府星は廟、申にあれば得地で、求める楽しみには格があり、食べるものも使うものもこだわります。福徳宮が天府星の人は、命宮に決まって破軍星(はぐんせい)があり、本人は変化も挑戦も好きなのに、心は帰れる安定した場所を求めていて、この二つの力があなたの中でよく引っぱり合います。
福徳宮の天府星に擎羊・陀羅・化忌が重なるとき
擎羊星(けいようせい)が同じ宮にあると、自分への要求が急になり、一つのことが計画どおりに進まないだけで、ひと晩じゅう落ち着きません。紫微星・天府星や巳・亥の天府星では擎羊星に出会いません。陀羅星(だらせい)が同じ宮にあると、心配ごとを処理せずに引きずり、引きずるほど大きくなって、しまいには考えることさえ怖くなります。
天府星は化忌(かき)になりません。壬年生まれで福徳宮が武曲星(ぶごくせい)・天府星の人は、武曲星の化忌がこの宮に入り、お金の考えがいちばん手放しにくくなります。丙年生まれで廉貞星(れんていせい)・天府星が福徳宮にある人は廉貞星の化忌で、悔しいことがひとついつも心に掛かっています。信頼できる人と、毎月一度お金やそのことについて話す約束をし、それ以外の日はその日まで待たせておきましょう。
福徳宮に天府星があると、生まれつき福を享受できるのか
福徳宮に天府星があるのを見て、福を享受する形だと聞いたのに、いつも心が疲れているので見間違いではないかと尋ねる人がいます。この宮の天府星が示すのは、安定した日々を楽しめるということで、実際に楽しめるかどうかは、点検の手を止められるかどうかにかかっています。楽しむ力は練習で身につきます。ずっとやりたかったのに、いつかそのうちと言い続けてきたことを今年一つ選び、来月の予定に入れましょう。日付を決めて予約金を払えば、もう先延ばしにはなりません。