応用編

出生時間の推定:その命盤が本当に自分のものか確かめる方法(紫微斗数)

出生時間がはっきりしないとき、紫微斗数では命宮の性格と人生の大きな出来事から時刻をさかのぼって推定し、命盤を確定させます。使える出来事と使えない出来事、二枚とも当てはまるときの絞り込み方を説明します。

紫微斗数(しびとすう)の命盤は、生まれた時刻が一つずれると別のものになります。出生時間を推定して命盤を確かめる作業を「定盤(ていばん)」と呼び、手元の命盤の時刻が正しいかを確認して、時刻を一つに決めることを指します。時刻が一つずれると命宮が動き、十二宮がまるごと回って、その後の大限(10年運)と流年(年運)もすべてずれます。時刻の単位がなぜ大事かは出生時間が数分違うと命盤は変わるかをご覧ください。何時ごろかもわからず、まず時刻ごとの候補の命盤を並べる段階の人は何時に生まれたかわからないときを先に読んでください。このコラムは、候補がすでに手元にあるときに、性格の土台と人生の大きな出来事からさかのぼって時刻を確かめる方法を扱います。

七殺遷移甲寅天同疾厄乙卯武曲財帛丙辰太陽子女丁巳破軍夫妻戊午天機兄弟己未太陰父母辛酉貪狼福徳身壬戌巨門田宅癸亥廉貞天相官禄甲子天梁奴僕乙丑紫微旺天府得命宮庚申木三局命主 廉貞 身主 文昌陽男
サンプル命盤:命宮を示しています。あなた自身の命盤ではありません

出生時間の推定は、まず命宮、次に大きな出来事

最初に見るのは、命宮の主星が、あなたが子どものころから演じようとしても演じられない面に合っているかどうかです。何かあったときに先に動くか、先に引くか。体面を重んじるか、安心を重んじるか。よく話すか、口数が少ないか。見るのは長年の土台で、今週の気分ではありません。命宮に紫微星(しびせい)があるのに子どものころから目立つのが怖かった、命宮に天同星(てんどうせい)があるのにじっとしていられない、命宮に七殺星(しちさつせい)があるのに何でも安定を求める。そうした場合は、その候補の命盤にまず疑問符をつけます。

命宮が合っていたら、次は生活の形を変えた出来事で照らし合わせます。「最近とてもイライラする」といった感覚は使えません。役に立つのは、転職、引っ越しや長期の地方・海外暮らし、結婚や別れ、家族の形が大きく変わったことなどの年です。方法は大限と流年の見方と同じで、その年に大限がどの宮にあり、流年がどの宮に重なったかを見ます。テーマが合えば加点、まったく合わなければ候補から外します。

仮の例を一つ挙げます。出生時間が午の刻と未の刻の境目にあり、二枚とも命盤が作れる人がいるとします。午の刻の命盤では命宮が天機星(てんきせい)、未の刻の命盤では巨門星(こもんせい)です。本人の記憶では、学生のころは口数が少なく考えこむほうで、社会人になってから会議で議論するようになりました。それならまず天機の命盤を残します。さらに、結婚した年に大限が夫妻宮、退職した年に官禄宮に来ているのが天機の命盤だけなら、未の刻の命盤はしまってよいことになります。

時刻の確認に使える出来事、使えない出来事

定盤に使えるのは、生活リズム、住まい、関係の形、収入の形を変えた出来事です。結婚、同棲、離婚なら、夫妻宮、福徳宮、田宅宮が大限や流年で動いていたかを見ます。退職、転職、起業なら官禄宮、遷移宮、財帛宮。海外や地方での長期滞在なら遷移宮。家の購入や家族との同居・別居なら田宅宮です。一つ合うだけでは足りず、三つ以上が同じ方向を指してはじめて信頼度が上がります。

使えないのは、一週間の気分、一度の残業、一度のけんか、響きのよい格局の名前です。格局は星の組み合わせについたあだ名のようなもので(格局とは)、時刻の判断には役に立ちません。さらによくある間違いは、ある命盤の説明が気に入って、あとからその命盤に合う出来事を探してしまうことです。それでは時刻は決まりません。

夜子の刻(23時から0時)に生まれた人は二通りの命盤が出ることがあります。決まりは夜子の刻に生まれた日の数え方をご覧ください。旧暦の閏月生まれは月の扱い方が分かれるもので、閏月生まれの命盤の作り方にまとめています。どちらの場合もやり方は同じで、二枚を並べて、同じ出来事で照らし合わせます。

二枚とも当てはまるときの絞り込み方

命宮がどちらでも説明できるときは、身宮の位置を見ます。あなたが実際に日中の時間を費やしてきたのが、仕事か、パートナーか、外での移動か、家事か。身宮とはをご覧ください。次に夫妻宮と官禄宮の主星を見て、恋愛や仕事の歴史のリズムに合っているかを確かめます。それでも分けられなければ、時刻はこの二つの間と書き留めておき、この先は二枚の命盤で読みが一致する部分だけを使います。流月(月運)や流日(日運)を見たいからといって、無理に一枚を選ばないことです。

もう一つ仮の例です。出生時間が寅の刻と卯の刻の境目にあり、寅の刻の命盤は命宮が太陽星(たいようせい)、卯の刻の命盤は巨門星です。太陽の命盤は外向きで人に見られたいタイプ、巨門の命盤は話すことで勝負し、内側で消耗しやすいタイプです。本人は会議ではよく話すのに、家に帰ると電源が切れたようになるので、どちらにも当てはまるところがあります。身宮でも分けられません。寅の刻なら身宮は官禄宮、卯の刻なら遷移宮で、本人は仕事中毒でもあり、何年も出張続きでもあったからです。そこで、初めて一人暮らしを始めた年と初めて仕事を辞めた年を遷移宮と官禄宮に照らすと、合うのは一枚だけでした。ここでようやく時刻が決まります。

時刻が決まらないとき

これ以上細かい時刻がわからず、命宮もどちらの命盤でも説明でき、出来事で照らしても分けられない。そういうときは、まだ時刻は決まっていないと認めて、各時刻の候補の命盤を並べて比べる段階に戻り、家族に出生時の情報を聞き続けてください。母子手帳に時刻が書かれていることもあります。

説明の響きがよいほうの命盤を選ばないでください。命盤が違っていれば、細かく読むほど他人の話を読んでいるのと同じになります。候補の時刻をすべて命盤にして、まず命宮、次に大きな出来事で照らします。絞り込めたらその命盤を使い、絞り込めなければ、どの二つの時刻が残っているかを書き留めておきます。