ベッドの買い替えに吉日はある?中国の「安床」の考え方と日取りの選び方
ベッドの買い替えに吉日は必要か。中国の暦の「安床」をもとに、新婚・引っ越し・買い替えの三つの場合に何をどこまでするか、二人で日を選ぶ理由、根拠のある禁忌と習俗の違いを整理します。
ベッドの買い替えだけなら、多くの人は吉日を選ばなくてかまいません。中国の暦には「安床(あんしょう)」という項目があり、これはベッドを決まった位置に据えるその瞬間を、安床に宜しい日と時刻に合わせて行うことを指します。その日に必ず寝始める必要はありません。いちばん日取りを重んじるのは新婚のベッドで、二人の干支(えと)に冲(ちゅう)する日を避けます。引っ越しの場合は入居日と一緒に選ぶのが一般的です。
日本には安床の習慣がなく、ベッドや家具の搬入日を大安などの六曜で選ぶ人がいる程度です。当サイトの吉日選びは六曜ではなく、中国の伝統的な暦書の宜忌をもとにしています。
| 場合 | 日を選ぶか | どこまでするか | 誰で見るか |
|---|---|---|---|
| 新婚のベッド | 選ぶ | 日と時刻を選ぶ。寝具を整える習俗は家のやり方で | 新郎新婦の二人 |
| 引っ越し先のベッド | 選ぶのがおすすめ | 日と時刻を選び、ベッドをまっすぐ据えれば十分 | そのベッドで寝る人、または世帯主 |
| ベッド・マットレスの買い替え | 多くは不要 | こだわるなら安床に宜しい日を選ぶ | そのベッドで寝る人 |
古い暦書での「安床」
安床は古い暦書にもある項目です。清代の『協紀弁方書』巻十一の「安牀」の条には、危日が宜しく、月破・平日・収日・閉日・申日(さるのひ)などを忌むと書かれています。危日が宜しい理由は巻十に「危日取安為義、故宜安牀」とあり、「危」の字は「安」の意味で取っているので、危険とは関係ありません。日本の暦注でいう十二直の「危」と同じものです。申日を忌むのは、民間に伝わる「彭祖百忌(ほうそひゃっき)」の「申不安床(申の日は床を安んぜず)」に対応します。当サイトが使う暦データでも、2027年に安床が宜しい107日に申日は一日もなく、古書と一致しています。
巻十の注記の規則には「凡吉凶相抵不註忌般移、亦不註忌安牀;不註忌安牀、亦不註忌般移」という一文もあります。暦書で日を組むとき、引っ越しと安床はよく一緒に扱われるという意味で、引っ越しの日についでに安床をする人が多いのはこのためです。
いつ「据えた」ことになるか
民間では、ベッドを所定の位置に置き、頭側を壁にしっかり付けた瞬間を安床とみなします。そのため、ベッドは数日前に届けてもらってかまいません。斜めに置いて壁に付けず、シーツも敷かずにおき、安床の時刻が来たらまっすぐ据えてシーツと枕を整えます。配送日と安床の時刻は分けられるので、縁起のために家具店と配送枠を取り合う必要はありません。
新婚のベッドは二人で見る
新婚のベッドには二人が寝るので、二人ともの干支に冲する日を避けます。当サイトの安床の吉日選びでは相手の生年月日を入力でき、どちらかの干支に冲する日を除きます。紫微斗数(しびとすう)の部分は命盤を作成した本人の盤で見て、相手は干支が冲するかどうかだけを見ます。
新婚の安床には、地域によって次のような習俗もあります。
- 家の年長者や「好命人(夫婦円満で家族に恵まれた人)」に寝具を整えてもらう。香港では好命婆と呼びます。
- 寝具を整えたあと小さな男の子をベッドの上で転がらせる「滾床」「圧床」。早く子宝に恵まれるようにという願いを込めます。
- 安床から新婚初夜まで、ほかの人を一人でそのベッドに寝かせない。
- 寅年生まれの人は安床のとき部屋に入らない。民間の「白虎」の言い伝えによるものです。
これらはどれも民間の習俗で、古い暦書の日取りの条文にはありません。台湾、香港、家ごとに言うことも違います。家の年長者のやり方に合わせればよく、しなくても日取りには影響しません。
引っ越しのベッドは入居日と同じ日か別の日か
どちらでもかまいません。同じ日にするなら、まず引っ越しの日を選び、その日の暦に安床も宜しいと書かれているかを見ます。分けるなら、先に安床をしてから入居する、または入居の日に別の時刻を選んで安床をするのがよくある方法です。引っ越しの日の選び方は引っ越しの吉日:「入宅」「移徙」の違い、当日の手順は引っ越しに縁起の良い日と新居のお清めをご覧ください。
ベッドの買い替えに吉日は必要か
多くの人には必要ありません。古い暦書の安床は寝床の位置を定めることで、いまのマットレスやベッドフレームの買い替えはほとんど暮らしの都合によるものです。こだわりたい場合は、安床に宜しい日を選び、日中に据えれば十分です。
当サイトの安床日の選び方
- 暦に安床が宜しいと書かれ、忌に安床がない日。
- 楊公忌(ようこうき)、四離四絶、歳破、月破を除きます。2027年に安床が宜しい107日は、除くと87日になります。春分・夏至・秋分・冬至の当日は引っ越しと結婚では除きますが、『協紀弁方書』巻十のこの条の対象に安床は入っていないので、安床では別に除きません。
- あなたの干支に冲する日を除きます。相手の生年月日を入れた場合は、相手に冲する日も除きます。
- あなたの紫微斗数の命盤で、その日の流日四化(その日の化禄・化権・化科・化忌)を見ます。化忌が田宅宮・夫妻宮・命宮に入る日は選びません。化禄・化権・化科がこの二つの宮に入る日を上位にします。田宅宮は住まい、夫妻宮はそばにいる人を表すので、安床ではこの二つを見ます。詳しくは田宅宮と夫妻宮へ。
- 時刻は日中の黄道の時刻から選び、二人に冲する時刻を除きます。
三段階で絞る考え方は吉日の選び方:三つの段階、結婚の日取りは別の決まりがあるので入籍日・結婚式の日取りをご覧ください。
安床の禁忌:前・当日・後
安床の前(日を選ぶとき): 月破の日と、新郎新婦または世帯主の干支に冲する日を避けます。この二つは暦書に根拠があります。
安床のとき: 寅年生まれの人が部屋に入らない、好命人に寝具を整えてもらうのは、新婚のときにだけ重んじられる民間の習俗です。
安床の後: ベッドをむやみに動かさないこと。新婚のベッドを結婚前にほかの人に使わせないことや、結婚後しばらく空けてはいけないというのも、新婚の民間習俗にすぎず、地域によって違います。
まずあなたの生年月日で命盤を作成すると、ページの最後でその命盤に合わせて安床の日を選べます。新婚の場合はお相手の生年月日も入れてください。同じ安床に宜しい日でも、人によって結果は変わります。違いを生むのは、それぞれの盤の田宅宮と夫妻宮です。