応用編

循環禄忌とは:命盤で化禄と化忌が連鎖する流れの読み方(紫微斗数)

循環禄忌、禄随忌走、双忌夾といった言葉は、紫微斗数の飛星派の話題でよく出てきます。循環禄忌とは何か、なぜ怖いものとして語られるのか、自化との違い、人に言われたときの確かめ方をわかりやすく整理しました。

循環禄忌(じゅんかんろくき)は紫微斗数(しびとすう)の飛星派の読み方で、当サイトの命盤作成と鑑定書では使いません。当サイトは三合派の読み方をとり、四化は生年・大限・流年(今月の運勢ではさらに流月(月運))それぞれの天干から出します。

紫微天府財帛甲寅太陰子女乙卯貪狼夫妻丙辰巨門兄弟丁巳天梁父母己未七殺福徳庚申天同田宅辛酉武曲官禄壬戌太陽奴僕癸亥破軍遷移身甲子天機疾厄乙丑廉貞平天相廟命宮戊午火六局命主 破軍 身主 文昌陽男
サンプル命盤:命宮を示しています。あなた自身の命盤ではありません

紫微斗数を学ぶ人の間で、「循環禄忌」は多くの人を戸惑わせる言葉です。禄随忌走(ろくずいきそう)や双忌夾(そうききょう)と一緒に出てくることが多く、運命のループの呪いのように聞こえます。実際には、飛宮四化が宮と宮の間で互いに飛び合い、輪になっている状態を言い表しているだけです。この言葉を理解する前に、まず「四化とは」を押さえてください。四化は命盤の重点を照らし出す仕組みで、禄はチャンスが開くこと、忌は心を配る必要があるという知らせです。飛宮と三合の層の分け方は「飛星派と三合派」をご覧ください。

循環禄忌が言っていること

飛星派では、生年の四化のほかに、各宮の宮干(その宮の天干)からも四化を飛ばし、宮と宮の結びつきを見ます。よく話題になる循環禄忌の中心は、互いに飛び合うループです。甲の宮が禄を乙の宮へ飛ばし、乙の宮が忌を甲の宮へ飛ばし返す(または甲が忌を乙へ、乙が禄を甲へ)。チャンスがその宮へ送られ、課題がその宮から送り返されて、二つの宮が一本の線で結ばれます。

さらに長い「禄から忌へ、忌から禄へ」という連鎖は、その上に重ねる層で、循環禄忌の定義は流派によってまちまちです。二つの宮の飛び合いだけを数える人もいれば、三つや四つの宮をひと回りするものまで含める人もいます。回る宮が多いほど複雑になり、人を怖がらせる余地も大きくなります。まず二つの宮の飛び合いを描いてみましょう。ループが描けないなら、循環禄忌を結論にしないことです。

わかりやすく言えば、チャンスと課題が輪になっている、ということです。禄が入るところは資源が開くところ、忌が入るところは取り組むべき課題があるところです。ループが意味するのは多くの場合、「このチャンスで得たもの、学んだものが、同じ線の上で使われたり試されたりする」ということです。宮干が自分の宮の星を化し、線が外に出ないものは自化と呼ばれ、循環禄忌とは別のものです。

なぜ怖いものとして語られるのか

循環禄忌が怖いものとして語られる理由は、たいてい二つです。一つは、忌の「課題」を「災難」と訳してしまい、輪が厄の繰り返しのように語られること。もう一つは、飛宮の輪はいくらでも複雑にできて、複雑なほど大げさに語りやすいことです。「あなたの命盤は禄忌が循環しているから、一生縛られる」といった言葉は、その複雑さを使って人を怖がらせています。こうした言葉を見分けるのは、「紫微斗数は当たるのか」で使うのと同じ物差しです。それはあなたの具体的な暮らしの行動に結びついているかどうか、です。

禄随忌走、双忌夾とは

この二つの言葉は循環禄忌と一緒によく出てきますが、意味は違います。

「禄随忌走」は飛星派の読み方です。同じ天干から飛び出した禄と忌について、禄を原因、忌を結果と見ます。ある宮の宮干が禄を甲の宮へ、忌を乙の宮へ送ったとすると、禄が甲の宮にもたらすチャンスや資源は、最後に乙の宮の側でどう収まるかを見なければなりません。わかりやすく言えば、一つの禄の行き先を追うには、同じ天干の忌をたどって見る必要があり、禄がどこへ入ったかだけでは結論が出せない、ということです。

「双忌夾」は、ある宮の左右の隣の宮の両方に化忌があることです。たとえば片方が生年の忌、もう片方が大限の忌や宮干から飛んできた忌で、間にはさまれた宮が両側から圧力を受けます。これが言い表しているのは、その宮のまわりに圧力が集まっていることで、その時期は関係することに取り組むとき余裕を多めに残す、ということです。その宮で必ず何かが起こるという意味ではありません。二つの忌が両方とも成り立っているかは、それぞれがどの層の四化、どの年の四化かを先に確かめます。

生年の対宮の禄忌は、まだ飛宮の循環ではない

飛宮で輪を描かなくても、いちばん基本の生年四化だけで、「禄と忌が同じ線の上にある」ことが見えることがあります。たとえば生年の禄が財帛宮(資源がお金の方向に開く)、生年の忌が福徳宮(お金の使い方と心の持ち方の課題)にある場合です。財帛宮と福徳宮は向かい合っているので、生年の禄と忌が対宮に入り、同じ線の両端にあるような形になります。ただ、これは飛宮の循環とまでは言えません。あわせて読むと「お金は稼げるが、心の持ち方の面からお金がもれていく」となります。この線は役に立ちますが、名前を混同しないようにしましょう。

禄と忌は、同じことの表と裏を語っていることがよくあります。チャンスがいちばん開きやすいところは、たいてい心をいちばん配らなければならないところでもあります。大限や流年でさらに化すのは、この線の一方の端を一時的に照らすだけです。

夫妻宮の化忌が遷移宮に入るとはどういう意味か

これは飛宮の話で、夫妻宮の宮干から飛ばすもので、生年四化とは関係ありません。夫妻宮と遷移宮はもともと同じ三合にあります。忌が遷移宮に入ると、課題は出かけること、よその土地、人づきあいの側に出やすくなります。外での場面を手いっぱいにするほど、家のことが後回しになりがちです。まず夫妻宮の宮干を確かめてください。生年の忌が遷移宮にあるだけなら、そのまま「夫妻宮の化忌が遷移宮に入る」とは言えません。

循環禄忌の確かめ方

人から「あなたは循環禄忌だ」と言われたら、三つの手順で確かめます。まず、その輪を描いてもらいます。どの宮の宮干が禄をどこへ飛ばし、忌をどこへ飛ばし返しているのか。描けない話は聞かなくてかまいません。次に、その輪を暮らしに結びつけてもらいます。それぞれの禄忌が恋愛、お金、仕事のどれに入っているのか。具体的な行動が言えないなら、言葉を積み重ねているだけです。最後に、その連鎖があなたに何をしてほしいのかを聞きます。答えられないなら、多くの場合ただ怖がらせているだけです。

当サイトの無料の命盤は、星に生年四化を表示するだけで、宮干の飛ぶ線は描きません。循環禄忌を見るには各宮の宮干を別に描く必要があり、その輪が盤面に自動で現れることはありません。

禄と忌の基本の考え方

禄と忌に善悪はありません。禄は資源が開くことで、開いても収入になるとは限りません。忌はここに心を配るようにという知らせで、災難ではありません。これは「大限が変わるときの感覚」で書いたことと同じです。禄は地図上で資源の印がついた区間、忌は工事中の印がついた区間のようなもので、飛び合うループは二つが同じ線の上にあるというだけです。迂回する、ゆっくり進む、別の道を行く、どれでもかまいません。