仕事始め・開業の吉日:2027年の日取りと、経営者の官禄宮の見方
仕事始めや開業・開店の吉日を中国の暦で選ぶ方法。2027年の旧正月五日から十日のどの日が「開市」に宜しいか、代表者の干支と官禄宮でどう絞るか、契約日の見方、台湾・香港の仕事始めの拝礼の習わしを整理します。
日本の2027年の仕事始めは、多くの会社で1月4日(月)です。中華圏では新暦の正月ではなく旧正月(春節)明けに仕事を始めるのが一般的で、その日を中国の暦で選ぶなら、暦に「宜開市(開市に宜し)」と書かれた日を見ます。年明けの仕事始め、新しい店の開店、会社の開業、オープンはすべてこの項目で見ます。台湾で広く使われている暦「農民暦」は、開市に「新しい会社や商店の開業・開店、または年の初めに初めて店を開き仕事を始めること」と注を付けています。2027年は旧暦正月五日(新暦2月10日)が月破で、農民暦では開市を忌みます。五日から十日のあいだで開市に宜しいのは九日(2月14日、日曜)だけで、この日はちょうど天公生(玉皇大帝の誕生日)に当たります。
当サイトの吉日選びは、大安や一粒万倍日・天赦日といった日本の暦注ではなく、中国の伝統的な暦書の宜忌に従います。日本の仕事始めの2027年1月4日(月)を中国の暦で見ると、旧暦ではまだ前年(丙午の年)の十一月二十七日、干支は癸未の日です。当サイトの吉日選びで使う暦データでは、この日に開市の宜はなく(忌にも入っていません)、宜があるのは立券・交易(契約)のほうです。翌日の1月5日(火)、甲申の日は開市に宜しい日に当たります。
| 行うこと | 暦で見る項目 |
|---|---|
| 年明けの仕事始め | 開市 |
| 開店、会社の開業、オープン | 開市 |
| 契約、成約 | 立券、交易 |
| 工事の着工、家を建てる | 動土(地鎮祭・リフォームの日取り参照) |
「開市」は古い暦書にもともとある項目で、『協紀弁方書』巻十一に「開市」の条があります。「開工」「開業」「開張」はあとからできた言い方で、古書にはなく、民間ではすべて開市で見ます。工事の着工は古書では「起工」といい、家を建てることと一緒に扱われ、動土で見ます。
2027年の旧暦正月五日から十日、開市に宜しいのはどの日か
| 旧暦 | 新暦 | 干支 | 農民暦 |
|---|---|---|---|
| 五日 | 2月10日(水) | 庚申 | 月破、開市を忌む |
| 六日 | 2月11日(木) | 辛酉 | 開市を忌む |
| 七日 | 2月12日(金) | 壬戌 | 開市の宜なし |
| 八日 | 2月13日(土) | 癸亥 | 開市を忌む |
| 九日 | 2月14日(日) | 甲子 | 開市に宜しい。午年生まれに冲(ちゅう) |
| 十日 | 2月15日(月) | 乙丑 | 開市の宜なし。しかも歳破の日 |
中華圏では正月五日に仕事を始め、財神(商売の神)を迎える習俗がありますが、暦書の開市の宜で選ぶと、別の日になります。五日は十二支が申で、寅月の月建(その月の十二支)とちょうど冲します。月破は「店を開けたら何かが起きる」という意味ではありません。『協紀弁方書』巻十は月破を「月建之衝」とし、天徳・月徳のような吉神が同じ日に来ても「失力不能為福」(力を失って福をもたらせない)としているので、暦書ではこの日を慶事に使いません。十日は乙丑の日で、丑が丁未の年の未と冲するので歳破の日といいます。二つの破日の数え方は月破・歳破とはをご覧ください。
会社が決まった出勤日に仕事を始め、その日が開市に宜しくない場合、多くの人はいつもどおり出勤し、仕事始めの拝礼だけをその日の吉の時刻に行います。暦書に従いたいなら、正式な開市の儀式を九日に移します。九日は午年生まれに冲するので、代表者が午年生まれなら、さらに後の日を探してください。
誰で見るか:代表者の干支と官禄宮
仕事始めや開市の日は、一般に会社の代表者を基準にし、その人の干支に冲する日を避けます。小さな店なら店主本人です。社員の干支が冲されても、会社全体で日を変える必要はなく、その人が仕事始めの儀式に出なければ十分です。
当サイトの吉日選びでは、代表者の命盤でもう一段見ます。その日の流日化忌が官禄宮・財帛宮・命宮に入る日は選びません。化忌はここでは、その日に仕事やお金の面で引っかかりやすいという意味で、何かが起きるということではありません。流日の化禄・化権・化科が官禄宮・財帛宮に入る日は上位にします。流日四化はその日の天干で決まります。九日の甲子の日を例にとると、甲の日は廉貞星(れんていせい)化禄・破軍星(はぐんせい)化権・武曲星(ぶごくせい)化科・太陽星(たいようせい)化忌です(当サイトの四化表による)。代表者の太陽星が官禄宮・財帛宮・命宮にあれば、九日は流日化忌がちょうど見るべき宮に当たるので選びません。廉貞星が官禄宮にある人なら、九日は廉貞星の化禄が官禄宮に入るので、いちばん上位になります。
当サイトの吉日選びで使う暦データでは、2027年の一年で開市に宜しい日は81日、大凶日と二分二至の当日を除くと69日です。午年生まれの代表者なら午に冲する日を除いて65日、その人の命盤で流日化忌が官禄宮・財帛宮・命宮に入る日を除くと51日になります。
開業・開店の吉日と契約の吉日
開業・開店の吉日は、仕事始めと同じく開市で見ます。契約、成約、売買は立券と交易で見ます。『協紀弁方書』巻十一はこの二項目を「立券交易」という一つの条にまとめ、台湾の農民暦は「売買、または契約を結ぶこと」と注を付けています。当サイトの契約の吉日選びでは、二項目のどちらかが宜しければよいとし、やはり二分二至の当日を避けます。『協紀弁方書』巻十が冬至・夏至・春分・秋分は「雖吉日亦不註」(吉日でも記さない)として開市・立券・交易を挙げているからです。契約で見る宮は財帛宮と官禄宮で、開業とは順番が逆になり、お金のことを先に見ます。契約の日を選ぶなら契約の日取りを選ぶをお使いください。
仕事始めの拝礼:台湾と香港のやり方
この部分は習俗で、地域や業種によってやり方が違います。台湾では、仕事始めの日に会社の入口や店のなかで土地公(その土地の守り神)や地基主(家や建物の土地に宿る霊)を拝み、お供え物・線香・金紙(神に供える紙のお金)を用意して、代表者が先頭に立って拝むのがよくある形です。香港では、仕事始めの日に神を拝み、経営者が社員に「開工利是(仕事始めのご祝儀)」を配ることが多いです。日本で仕事始めに社員そろって初詣に行ったり、神棚に参拝したりするのに近い行事といえます。お供え物や流れは会社の習慣どおりでよく、暦書はこうしたことには触れていません。
仕事始めの日は年内に決めておく
仕事始めの日は年内に決めておくと、社員も取引先も予定を立てられます。まず代表者の生年月日と生まれた時刻を確かめ、ページの最後でその人の命盤に合わせて選んでください。暦の開市の吉日は誰にとっても同じですが、同じ日を別の代表者の命盤に重ねると、化禄が官禄宮に入る人もいれば化忌の人もいて、結果は変わります。