紫微斗数の同宮とは:二つの主星が同じ宮に入るときの読み方
紫微斗数で二つの主星が同じ宮に入る同宮は、運が倍になるのでも混乱が倍になるのでもありません。どちらの星が強く出るかの見分け方、よくある主星の組み合わせの特徴、単独の星との違いと読む手順がわかります。
紫微斗数(しびとすう)の命盤には、二つの主星が同時に入る宮があります。紫微と天府、紫微と貪狼、天機と太陰、武曲と七殺などで、このように二つの主星が同じ宮に入ることを同宮といい、当サイトでは「主星の組み合わせ」と呼んでいます。初めて見た人はよく、二つの星がけんかしないか、運が倍になるのか混乱が倍になるのか、とたずねます。どちらでもありません。同宮は、二つの性格が同じ区画に住んでいるということで、読み方にはそれなりの決まりがあります。
二つの星は「倍」ではない
いちばん多い誤解は、二つの主星が同宮すると、その宮のよしあしが倍になると考えることです。主星が描くのは性格とリズムなので、二つの星が同宮するとは、この区画に二つの声があるということです。表に出るのは「Aのようなときもあれば、Bのようなときもある」という姿で、AとBを足した合計ではありません。二つが同時に明るく働くこともあります。
たとえば夫妻宮に紫微星(しびせい)と天府星(てんぷせい)が同宮している人は、恋愛で紫微のように体面を重んじ、主導権を握り、相手に自分を一番にしてほしいときもあれば、天府のように現実と安定を重んじ、きっちり計算するときもあります。二つの声はどちらもあり、どちらが出るかは状況、四化がどちらの星に触れているか、輝度はどちらが高いかによります。
主星のない宮を、同宮と同じものと考えないでください。主星のない宮は、対宮の主星を借りて下地にするだけです。対宮が単独の星でも、二つの星でも、また主星がなくても、借りてくるのは役柄だけで、本宮が同宮になるわけではありません。星を借りる順番と三方の会照は三方四正とはをご覧ください。
どちらの星が強く出るか
同宮の読み方として、伝統的には輝度と組み合わせの性質で強弱を分けます。実際に盤を読むときに確かなのは、大限(10年運)がこのマスに来れば二つの星がどちらも大きく出ること、そして四化が触れている星、輝度の高い星が強く出ることです。「官禄宮の大限では官禄宮の中の仕事の星が強く、夫妻宮の大限では官禄宮の中のもう一つの星が作用する」とは考えないでください。大限が照らすのは、大限が入っている宮です。二つの星が官禄宮にあるとき、夫妻宮の大限で見るのは夫妻宮で、官禄宮の二つの星が交代で舞台に上がるわけではありません。
よくある主星の組み合わせの特徴
- 紫微・天府:帝王の星と蔵の星が同じ宮に入り、家を取り仕切る役と蔵を守る役が一つのマスに重なります。風格も支配力も強く、内側ではいつも「誰が決めるのか」が問題になり、外からは何でも引き受けられる人に見えます。紫微の基本は紫微星、天府は天府星、この組の詳しい読み方は紫微・天府の同宮をご覧ください。
- 紫微・貪狼:帝王の星に、恋愛と人気をつかさどる貪狼星(どんろうせい)が加わります。外では付き合いや社交が上手で、内側では「体面を保ちたい」と「楽しみたい」の間で揺れます。主星の組み合わせの中でも変化の大きい組です。紫微・貪狼の同宮をご覧ください。
- 紫微・七殺、紫微・破軍:帝王の星に七殺星(しちさつせい)や破軍星(はぐんせい)が加わり、切り開く力と押しの強さが十分にあります。人生の起伏が大きく、守るより攻めるほうに傾きますが、守れないと決まっているわけではありません。紫微・七殺の同宮、紫微・破軍の同宮をご覧ください。
- 天機・太陰、天機・天梁:計画と人に尽くすことに向いた組です。考えることも気がかりも多く、専門職や参謀役の道を歩むことが比較的多いのですが、全員がその仕事に就くという意味ではありません。天機星(てんきせい)・太陰星(たいいんせい)は天機・太陰の同宮、天梁星(てんりょうせい)との組は天機・天梁の同宮をご覧ください。
- 武曲・七殺:硬くて現実的で、行動力が強く、自分に厳しい組です。人間関係では正面からぶつかりやすいところがあります。武曲星(ぶごくせい)と七殺の組は武曲・七殺の同宮をご覧ください。
- 廉貞・七殺:二番目の桃花星(恋愛や人気の星)とされる廉貞に、将軍の星である七殺が加わります。廉貞星(れんていせい)は好み、けじめ、人に見られることを、七殺は決断を受け持ちます。魅力ともめごとと勢いが同じ場面で現れ、硬くて現実的なタイプとは違います。廉貞・七殺の同宮をご覧ください。
- 太陽・太陰:太陽と月が同じ宮に入る組で、晴れたり曇ったりが持ち味です。熱意と引っ込み思案が入れ替わり、読むときはそのときどちらの面が主導しているかが鍵になります。太陽星(たいようせい)と太陰の組は太陽・太陰の同宮をご覧ください。
同宮と単独の星の違い
主星が単独で入る宮は、性格の信号が単純でわかりやすい反面、緩衝材がありません。二つの主星が同宮する宮は、信号が複雑ですが、そのぶん柔軟性があり、二つの性格がどちらも舞台に出られるので、むしろ適応力が高くなります。ですから同宮だからよい、悪いということはなく、少し忙しいだけです。この宮の課題は、二つの星に役割を分けさせ、取り合いにさせないことであることが多いのです。
宮の強弱を見るには、もっと全体的な枠組みがあります。星の輝度や三方四正からの支えによって、同宮の現れ方も変わります。原則は主星・補佐星・煞星・雑曜の分け方をご覧ください。主星のない宮がどう対宮の星を借りるかも三方四正の記事で説明しています。借りた星を、もう一種類の同宮と考えないでください。
同宮に出会ったときの読み方
三つの手順で読みます。まず二つの星それぞれの性質を確かめます。切り開く型、率いる型、支える型、協力する型のどれかは、十四主星の一覧でまとめて調べられます。次に、その組がどの宮に入っているかを見ます。同じ紫微・天府でも、命宮なら人柄、夫妻宮なら恋愛の形、財帛宮なら稼ぎ方で、どこで現れるかは宮が決めます。最後に、大限と流年(年運)でこのマスが今照らされているかを見て、四化と輝度で二つのうちどちらが強く出るかを見ます。二つの星は一緒に明るく働けます。大限と流年が教えてくれるのは、今どのマスが動いているかだけです。
同宮は命盤ではよく見られます。自分の盤のどの宮に二つの主星が入っているかを見たい人は、まず命盤を作成してみてください。それぞれの組の詳しい読み方は主星の組み合わせ一覧にまとめています。