紫微斗数の小限とは:大限との違いと使い方
紫微斗数の小限は、数え年で1年に一つずつ宮を進む運で、10年ごとの大限や、毎年地支が変わる流年とは別の仕組みです。小限の起こし方、男順女逆のルール、三つの層の読む順番、よくある読み違いをまとめました。
紫微斗数(しびとすう)の小限(しょうげん)とは、数え年で進む宮のことです。1歳ごとに一つずつ宮を移り、いまどこにあるかで、その年齢で人生のどの分野に光が当たりやすいかを見ます。大限(10年運)、流年(年運)とは、それぞれ別の計算方法です。
数え年は、生まれた年を1歳として、年が改まるごとに1歳加える数え方です。日本でも神社の厄年に使われているので、聞いたことがある人も多いでしょう。紫微斗数では年の区切りは旧暦の正月(春節)です。
10年のテーマは「大限と流年の見方」をご覧ください。当サイトの命盤には大限の年齢が表示され、今年・今月・今日の流れは運勢のタブで見られます。小限は命盤には表示しません。この記事では、小限の起こし方、三つの層の重ね方、そして年齢のリズムで10年のテーマを覆い隠してはいけない理由だけを扱います。
小限は1年に一宮、大限・流年とは物差しが違う
大限はおよそ10年ごとに宮を移り、その道のりのテーマを受け持ちます。流年は誰にとっても同じ暦に沿って進み、同じ年なら全員の流年の地支は同じです。その地支があなたの本命のどの宮にあたるかが、命宮の位置によって違うだけです。小限は自分の年齢に沿って、1年に一宮進みます。同じ年でも、年齢の違う二人は流年の地支は同じで、小限の宮は違うことがよくあります。ですから小限が答えるのは「なぜこの年齢でこの分野にぶつかったのか」で、「この年はみんなが何を経験しているか」は説明できません。
| 層 | 宮を移るリズム | 位置の決まり方 | それだけで使うとどうなるか |
|---|---|---|---|
| 大限 | およそ10年に一宮 | 命宮から運が始まったあとの道のり | 一時期の課題を一生のことのように語る |
| 流年 | 1年(旧暦の年で切り替え) | その年の地支が本命のどの宮にあたるか | 1年の気分に振り回される |
| 小限 | 1歳に一宮 | 生まれ年の地支で決まる起点+年齢 | 年齢の注釈で10年のテーマを覆い隠す |
三つの層が同じ年に別々の三つの宮に入るのは、ごくふつうのことです。三つの計算はもともとそれぞれ別に進みます。読むときは、まず大限でテーマを決め、流年はその年の修飾、小限は年齢の注釈として扱います。
小限の起こし方:生まれ年の地支で起点、男性は順行、女性は逆行
小限の起点は生まれ年の地支の三合で決まり、流年の干支とは関係ありません。覚え歌(口訣)はこうです。寅・午・戌の年生まれは辰の宮から1歳を起こし、申・子・辰の年生まれは戌の宮から、巳・酉・丑の年生まれは未の宮から、亥・卯・未の年生まれは丑の宮から起こします。起点が決まったら、年齢に合わせて1年に一宮ずつ進みます。伝統的な起こし方の多くは数え年を使います。満年齢で数えると、宮がまるごと一つずれます。
順行か逆行かは性別だけで決まります。男性は順行、女性は逆行で、生まれ年の天干の陰陽とは関係ありません。「陽の年の男性と陰の年の女性は順行、陰の年の男性と陽の年の女性は逆行」というのは大限の進み方で、小限には当てはめません。ほかの流派の起こし方と違うときは、手元にある小限が表示された命盤に合わせてください。
読み方:本命・大限・流年を読み、小限は注釈に
順番は、本命の下地、いまの大限のテーマ、流年が入る宮、そして最後に小限です。大限が官禄宮を通っていれば、10年の軸は仕事と役割にあります。流年が財帛宮に入れば、その年はお金の出入りがにぎやかになります。小限が福徳宮に来れば、同じ時期に、一人の時間に心が落ち着くかどうかに年齢の光が当たります。三つの層がそろってはじめて、「仕事は忙しく、お金も落ち着かないのに、心の中ではこの暮らしを続けたいのかと問いかけている」という状態が説明できます。
たとえば30歳前後で、大限が官禄宮、流年が遷移宮、小限が夫妻宮に来ている人がいるとします。外では役職や働く場所が動いているのに、年齢の層では約束や立場のことに光が当たっています。流年だけを見れば、問題はすべて外に出ることだと思ってしまいます。小限だけを見れば、1年じゅう恋愛のことばかりだと思ってしまいます。分けて見れば、対処の方向を間違えません。
小限が疾厄宮に来ると、心身の消耗というテーマに年齢の光が当たります。疾厄宮の対宮は父母宮なので、目上の人からのプレッシャー、役所の書類、権威のある人の話し方も一緒に出てきやすくなります。これは対宮が引き込まれているので、小限がこの年に進むのはやはり一宮だけです。小限が教えているのはペースのことで、この1年は生活のリズムをゆるめ、休む時間を多めにとれば十分です。
当サイトの命盤は小限を表示しない:描かれていないマスを結論にしない
当サイトで作成した命盤は、各マスに大限の年齢だけを表示し、小限は盤面に出ません。マスの中に年齢の並びを探して答えにする必要はありません。表示されていないものを「盤がもう教えてくれている」と語るのが、いちばんよくある誤用です。
二つめの誤りは、小限の宮の名前をそのまま出来事にすることです。夫妻宮に来たから結婚する、官禄宮に来たから昇進する、という読み方です。宮が示すのはそのことに光が当たるということだけで、結果がどうなるかは盤からはわかりません。
三つめの誤りは、境目の年に大限・流年・小限の三つのテーマを一つの吉凶にまとめてしまうことです。大限が変わる数年はもともと混み合います。「大限が変わるときの感覚」をご覧ください。そこに小限が加わると雑音がさらに増えます。こういうときはまず大限の新しいテーマを確かめ、残りは上の順番どおりに読んでいきます。
命宮が読めないうちは、小限がどこに来ても読み違えます。まず本命の十二宮をひととおり見て、それから自分がいま数え年で何歳か、手で小限を数えるならどの宮から起こすかを考えてください。命盤を作成したら、まず大限と流年を確かめます。今年全体のリズムは「今年の運勢」もあわせて見られます。小限は自分で数えるもので、盤面には出てきません。